中国に住んでいる外国人に「中医の体質診断とはどういうものか」と聞くと、たいてい肩をすくめる答えが返ってきます。これは中国国内で最も古く、もっとも個人に即した健康相談の形のひとつであり、外から見るともっとも理解されにくいもの的一项です。担当者は、睡眠のこと、暑いか寒いか、食べ物の消化の具合、一日のうちにエネルギーがどう推移するかなどについて長い一連の質問をし、そのあとで舌を診、脈を診ます。本稿では、この診断が何か、何ではなく、どのように受ければよいのかを説明します。
中医の体質診断とは何か
中国の中医クリニックで、体質診断は問診に身体診察を加えたものであり、臨床検査ではありません。採血も行われ、スキャナーも使われません。担当者は、あなたの体が基本的にどのように働きやすいか、つまりあなたの土台を整理したうえで、その全体像に基づいてどのような助言をするかを決めます。精密な検査というよりは、体系化された長時間の会話に近いものです。
問診は長い一連の質問で進む
まず睡眠について聞かれます。入眠までどのくらいかかるか、夜中に目が覚めるか、朝は休めたと感じられるか。次に、好みの温度です。エアコンに手を伸ばすか、コートを着るか、手足は冷たくはないか、顔はすぐ赤くなるか。続いては消化器です。食欲、腹部膨満、排便のタイミングと質。発汗は細かく聞かれます。いつ出汗するか、どの部位に出るか、それで落ち着くかどうか。気分とエネルギーで質問のセットは終わります。覚醒した状態か沈んでいる状態か、午後に力が抜けるか、ストレスにどう反応するか。これらはいずれも特別なことではなく、担当者は判断を下す前に幅広い基礎情報を集めているのです。
舌診と脈診
身体診察の時間は短いです。担当者に明るい場所で舌を出させ、色・苔・形を確認してもらいます。次に片方の手首に三指を順に置き、いくつかの深さで脈を診ます。中国医学では、これらは測定値ではなくシグナルとして読まれ、数値として示されることはありません。西洋式の身体診察を受けた経験があるなら、この診察はよりゆっくり、より会話的に感じられるでしょう。当サイトの睡眠とストレスに対する中医のアプローチのガイドでは、この相談の進め方を、人が最も多く訴える症状にどう使われているかを説明しています。
体質区分は診断ではなく、考える枠組みである
問診が終わると、担当者は体質のタイプを明示します。多くの場合は気虚、痰湿、陽虚といった言葉で説明されます。外国人にとって最も紛らわしくなるのはこの名称です。診断のように聞こえますが、診断ではありません。
この名称は何のためのものか
このタイプを、助言を整理するための略号だと考えてください。傾向をまとめることで、担当者は一つの症状に一つずつ反応するのではなく、食事・睡眠・生活リズムについて一貫したパターンを提案できるようになります。同じタイプの診断を受けた二人でも、助言の内容が異なることがあります。ほかの部分が違うからです。この名称は説明的なものです。あなたの体がどのように働きやすいかを示すもので、どのような病気があるかを示すものではありません。
表現が重要な理由
体質の区分は病気の分類ではなく、そのようなものとして扱うものでもなく、責任ある担当者ならそのことを率直に言います。誰かが「体質の診断で特定の症状の説明がつく」と言い、その診断を根拠にその症状を治療すると提案するなら、それは一度立ち止まって、より詳しく質問するための理由だと考えてください。
担当者はその結果をどう活用するか
体質診断の実用的な成果はプランであり、通常は複数の要素からなります。その大半はリスクが低く、行動面に関するものです。
食事と生活リズム、生活スタイルに関する助言
食事内容を変えるよう指示されることがあります。温かい加熱食品を増やす、冷たい飲み物を控える、生のサラダを減らす、という具合です。睡眠の時間帯、運動の強さ、寒さへの影響の受け方を調整するよう言われることもあります。中国医学の言葉で示された、いつものライフスタイルの助言であり、持ち帰るものの大部分を占めることがよくあります。
漢方処方、鍼灸治療
処方をされる場合、通常は複数の生薬を粒または煎じ薬として、一定期間のコースとして処方されます。灸治療(皮膚の近くで艾を燃やす方法)と鍼灸はよく加えられます。単回の診察ではなく複数回の通院を前提とする担当者が多く、狙いは身体のパターンを時間経過とともに変化させることにあるからです。治療期間がどのくらいになるか、途中で何に注目すべきかを確認してください。
体質診断ができないこと
ここが率直な部分です。中国における中医の体質診断は検診ではなく、特定の症状に向けた精密検査でもありません。
検診や精密検査の代わりにはならない
画像検査も、血液検査も、生検もありません。体質の全体像から、しこりが良性かどうか、血圧が高すぎるのか、鉄分が足りているのかまでは分かりません。説明のできない体重減少、続く咳、普段と異なる疲労など、特定の症状があるとき、ここは出発点として適切な場所ではありません。それらにはまず通常の医学的な精密検査が必要であり、当社がそのために用いている判断の論理は事例にまとめられています。
所見には従来の医学的な精密検査が引き続き必要
診断が本当に有用であっても、その所見は傾向であって測定結果ではありません。血液検査、超音波検査、専門医の意見の代わりになるものは何もなく、想定していた全体像に合わないことがあれば、より精密な科へ回して検討してもらうのが適切です。
中国で体質診断を受ける方法
外国人にとって現実的な道筋は二つあり、それぞれに適合した場面があります。
大規模病院の中医科と個人診療所
大都市の大型公立病院の中医科は多くの患者を受け入れており、通常は国際対応カウンターを設置しており、パスポートによる受付、翻訳の手配、書面の報告書の作成まで行えます。より混み合い、より臨床的な体験になります。北京、上海、広州の個人診療所は静かで、二言語対応の医療者が営むことが多く、WeChatでの予約も容易で、費用も高めです。料金は病院と診療所によって異なるため、ここに固定額はありません。推測ではなく見積りを取るべきであり、違いを生む要因は費用の比較で確かめてください。この制度に慣れていない方は、まず新着者向けガイドをご覧ください。
通訳の問題
体質診断は細部の微妙な部分に左右されます。睡眠、気分、手足の冷たさをどう説明するか。急ぎの翻訳では、その大部分が失われます。中国語に不安がある場合は、通訳を用意している科や診療所を予約するか、長い会話に付き合ってくれる信頼できる人を同伴してください。受診を丸一日の検診と組み合わせる場合は、検診の一日の日程が、時間帯の組み立て方を説明しています。
通常の健康診断と併せて受ける
中医の体質診断をうまく使う方法は、健康診断の代わりではなく、健康診断と併せて使うことです。
実現可能な順序
まず通常の健康診断を受けてください。血液検査、画像検査、年齢と既往歴に応じた検診項目です。次に、体質の相談は、慌ただしい検診の受診枠には収まらない、生活習慣と傾向についての相談として考えてください。両者は別の問いに答えるものです。両者を合わせると見通しがよくなります。準備ができましたら、診療の希望日、既往歴、聞きたいことをお送りください。両方を順序立てたプランをお作りします。お問い合わせページからどうぞ。