多くの外国人にとって、中国での健康診断で難しいのは検査そのものではありません。難しいのは、検査を受ける順番です。中国での健康診断の1日は、絶食の時間帯から逆算し、順番待ちを自分でコントロールできない1つか2つの検査室を起点に前へ組み立てていきます。この2点を押さえれば午前中はスムーズに進みます。逆に外すと、膀胱に尿をためたまま3時間も待たされることになります。ここでは、プランナーがどう1日を組み立てるのか、そしてどこでつまずきやすいのかを説明します。
健康診断の当日までにクリニックと確認しておくこと
当日うまくいかないことのほとんどは、事前の5分間の会話で避けられます。これらの質問は、受付で尋ねるのではなく、予約の段階で確認しておきましょう。
絶食の開始時刻と、それを誰が管理するか
絶食がいつから始まるのかを確認します。深夜0時からとするクリニックもあれば、最初の採血の何時間前かで数えるところもあり、その範囲は8〜12時間です。採血の時刻も書面で確認してください。混雑状況によって前後するからです。常用薬がある場合は、採血前に水で服用するのか、採血後まで待つのかを尋ねましょう。
健診センターか、外来検査室か、それとも国際部か
多くの病院では、健診センター(体检中心)は外来部門とは別の建物にあります。自分がどちらで予約されているのかを確認しましょう。外来の検査室なら、病気の患者さんと同じ列に並ぶことになります。健診センターなら専用の採血窓口があり、通常は結果も早く出ます。外国人を国際部やVIP棟に案内する病院もあり、その場合は受付の場所、英語を話す人、支払う金額が変わってきます。まだ迷っている方は、 『中国で病院を選ぶ』ガイド でトレードオフを解説しています。
そのスケジュールは1人のために組まれているのか、大勢のために組まれているのか
同じ午前の枠に何人が予約されているかを尋ねましょう。混雑する病院では、企業の団体が到着前から廊下を埋めていることがあり、目にしている列はパンフレットに書かれた列とは別物です。団体の午前中はそれ自体がひとつのプロジェクトで、詳しくは 団体健診当日の運営の記事で解説しています。
健診の午前中、現実的な順番
当日が始まれば、順番はほとんどが体の仕組みと、どの検査室を同時に回せるかで決まります。次の順番で計画を立てましょう。
ステップ1:受付、本人確認、印刷された検査リスト
パスポートを、あれば保険証も持参します。受付(挂号处)で順番の番号札と、印刷された検査リストを受け取ります。移動する前に、事前に合意した内容とリストを照合しましょう。項目が黙って抜けていることがあり、血液検査の後に気づくよりも、ここで抜けを直すほうがはるかに簡単です。
まず採血を、絶食がまだ効いているうちに
何よりも先に採血を済ませます。絶食は、この時間割の中で唯一やり直しがきかない部分です。検体を採取してしまえば、水を飲み、食事をとり、時計を見るのをやめられます。尿検査は通常同じ窓口で行うので、まとめて計画しましょう。
超音波検査、膀胱、そして絶食が不要な項目
腹部超音波検査には膀胱に尿がたまっている必要があり、だからこそ採血の直後、トイレの前に受けます。超音波室へ向かう途中で水を飲み、後回しにしないこと。婦人科や前立腺の検査は別の準備が必要な場合があるので、その部屋専用の指示に耳を傾けましょう。心電図、胸部レントゲン、眼と耳の検査、身長、体重、医師による診察は絶食と関係がないので、食事の後に回します。
どこで1日が押すのか、そして余裕をどう残すか
午前中がうまくいかないのは、検査が遅いからではありません。2つの検査室がぶつかり、そのどちらも速くできないときに崩れます。
超音波の待ち列
超音波室は最もよく遅れが出る場所です。予約なしの患者さんや外来の患者さんも受け持っており、腹部の検査はスケジュールの想定より時間がかかります。ここでは少なくとも30分の余裕を見て、その直後に何かを予約しないようにしましょう。
専任の担当者がつく個室の項目
婦人科、乳房、男性向けの検診項目は、多くの場合それぞれ専用の部屋と担当者で行われ、時間帯が限られることもあります。同じリストに2つあると同時には進められません。1つの枠で両方をカバーできると考えるのではなく、2回分の待ち時間を見込んでおきましょう。
報告書の署名を待つ
画像検査や病理検査など一部の結果は、確定する前に医師の確認と署名が必要です。これは誰も計画に入れない工程です。約束した当日中の報告が翌日にずれ込むのもこのためなので、当日中という約束は保証ではなく期待として受け止めましょう。
パッケージではなく、人を中心に1日を選ぶ
良い計画は4つのことから始まります。年齢、既往歴、予算、そして実際に使える日数です。パッケージは最後に、その計画に合わせて選ぶもので、決してその逆ではありません。
年齢、既往歴、予算、使える日数
20代から30代の人は、基礎的な血液検査と生活習慣に絞った軽めの検診で足りることが多いです。45歳を超える人や家族歴のある人は、通常、画像検査と甲状腺の検査を加えます。女性は、基本項目に加えて年齢に応じた検診が必要です。就労ビザで申請の締め切りがある人は、空いた午前中が一度しかないこともあり、現実的にできることが変わってきます。この考え方がさまざまな状況でどう働くかは 私たちのケーススタディでご覧いただけます。お金が判断にどう関わるかは、 病院ごとの健診料金の比較で確認できます。最終的な見積もりは、選ぶ病院によって必ず変わります。
報告書の受け取り:当日、あるいは3〜7日後
受付で、午前中の終わりではなく最初に尋ねましょう。血液検査、心電図、レントゲンの結果は当日に出ることが一般的です。画像検査と病理検査は通常3〜7日かかり、一部の項目はさらに長くかかります。署名や翻訳が必要だと、受け取りが飛行機に乗る日を過ぎることもあるので、受け取りも計画に組み込みましょう。
WeChatミニプログラムか紙か、そして誰が署名するか
多くの病院は結果を予約に紐づいたWeChatミニプログラムに配信し、紙の写しは健診センターか国際部の窓口で受け取ります。英語の翻訳が自動なのか、依頼制なのか、そして誰が署名するのかを確認しましょう。病院の印が押された報告書を、保険会社や雇用主はたいてい求めます。数字そのものについては、 中国の検査報告書の読み方 で、各項目の意味を説明しています。
計画をまとめる
絶食の時刻から逆算してスケジュールを組む
午前中は、実のところ事前に下す一連の判断の集まりです。絶食がいつ始まるか、どの建物に入るか、誰と列に並ぶか、どの検査を先に受けるか、午後にどれだけ余裕が必要か。そのどれも固定されたパッケージではありません。一人の体、既往歴、予算、予定に合わせて形づくり、それを実際に実行できる病院に結びつけた計画です。
健診を計画していて、パンフレットではなくご自身の状況に合わせて1日を組み立てたい方は、年齢、特記すべき既往歴、予算の範囲、お住まいの都市、空いている日を、 お問い合わせページ。スケジュールを組み、予約前にクリニックと確認すべきことをお伝えします。